忘年会の乾杯の挨拶は、30秒(150字くらい)で「ひとことのねぎらい」「グラスの準備のお願い」「乾杯の発声」の3つを言えば十分です。たとえば「皆さん、今年1年お疲れ様でした。グラスのご準備はよろしいでしょうか。それでは、来年もよい年になることを願って、乾杯!」で、もう立派な乾杯の音頭になります。
はじめの挨拶を社長や部長が先にしているなら、乾杯の人は振り返りを長く話さず、すぐにグラスを上げるのが喜ばれます。はじめの挨拶がなく、乾杯の人が最初に話す会なら、今年の出来事を1つ足して1分以内にまとめます。会社の飲み会全般の乾杯は飲み会の乾杯の挨拶の記事、開会のスピーチははじめの挨拶の記事にまとめているので、ここでは忘年会の「乾杯の音頭」だけにしぼって、そのまま読める例文を紹介します。
ぺ原人はじめの挨拶のすぐあとに乾杯を振られるって聞いたけど、何をどこまで話せばいいのかわからないよ…
忘年会の乾杯の挨拶はだれがする?はじめの挨拶との分け方
会社の忘年会では、いちばん役職の高い人に「はじめの挨拶」を、その次か、全体で3番目くらいに役職の高い人に「乾杯の挨拶」をお願いする形がよく見られます。はじめの挨拶をした人が、そのまま乾杯の音頭までとることもあります。
| 会のかたち | はじめの挨拶 | 乾杯の音頭 |
|---|---|---|
| 会社全体・大きな部署 | 社長・本部長など、いちばん上の人 | 課長・プロジェクトのリーダーなど(3番目くらい) |
| 同じ部署だけ | 部長 | 若手・新人、または課長 |
| 少人数のチーム | (なし) | リーダーが1人で開会と乾杯をかねる |
| 友人・バイト先 | (なし) | 幹事、または言い出しっぺ |
どの形でも大事なのは、乾杯の人が「自分の番はここ」とわかっていることです。はじめの挨拶と乾杯を別の人に頼んだら、乾杯の人には「はじめの挨拶のあとに、乾杯の音頭だけお願いします」と、話す長さもいっしょに伝えておきましょう。
くわしくはこちら:忘年会の挨拶の順番と頼み方
乾杯の挨拶の基本の流れと長さの目安

乾杯の音頭は、はじめの挨拶と違って「スピーチ」ではありません。みんながグラスを持って待っている時間なので、短いほど喜ばれます。次の3つを、この順に言うだけで形になります。
- 名乗りとひとこと:「ご指名にあずかりました、〇〇です」「今年1年、本当にお疲れ様でした」
- グラスの準備をうながす:「皆さん、グラスのご準備はよろしいでしょうか」と言って、全員が持つまで2〜3秒待つ
- 乾杯の発声:「〇〇を願いまして、乾杯!」と、いちばん大きな声で言う
| 場面 | 長さの目安 | 文字数の目安 |
|---|---|---|
| はじめの挨拶のすぐあと | 15〜30秒 | 80〜150字 |
| 乾杯の人が最初に話す | 30秒〜1分 | 150〜300字 |
| 急に振られた | 5〜10秒 | ひとことだけ |
話す速さは、1分で300字くらいがふつうです。原稿を作ったら、声に出して読み、スマホのタイマーで長さをはかっておくと安心です。
ぺ原人乾杯の前に話を盛りすぎると、ビールの泡が消えちゃうっぺ。主役はグラスのほうだと思って、短くいくっぺ!
【立場別】そのまま使える忘年会の乾杯の音頭の例文
乾杯をだれがするかで、ふさわしい言葉づかいは変わります。〇〇のところを自分の会に合わせて入れかえれば、そのまま読めます。
課長・リーダーなど、中堅の立場で頼まれたとき
はじめの挨拶で部長や社長が1年を振り返ったあとなら、その話を受けてすぐ乾杯につなげます。
ただいまご紹介にあずかりました、〇〇課の〇〇です。
〇〇部長、ありがとうございました。部長のお話にもありましたとおり、今年は皆さんのおかげで、よい形で年末を迎えることができました。
それでは皆さん、グラスのご準備をお願いします。
皆さんの1年間のがんばりに感謝し、来年のさらなる飛躍を願いまして、乾杯!
若手・新人が乾杯を任されたとき
同じ部署の忘年会では、若手に乾杯をまかせることもあります。うまく話すより、元気よく言い切ることが大事です。
入社1年目の〇〇です。大役をいただき、緊張しております。
今年1年、先輩方にはたくさん助けていただき、本当にありがとうございました。来年は少しでも恩返しができるようにがんばります。
それでは、グラスをお持ちください。
皆さんの健康と、〇〇部のますますの発展を願って、乾杯!
幹事が乾杯の音頭までとるとき
はじめの挨拶をする人がいない小さな会では、幹事がそのまま乾杯します。お知らせしたいこと(終わりの時間など)がある場合は、乾杯の前ではなく、乾杯のあとに伝えます。
皆さん、今年1年お疲れ様でした。幹事の〇〇です。
今日は年に1度の忘年会です。仕事のことはいったん置いて、ゆっくり楽しんでいただけたらうれしいです。
お手元に飲み物はありますか?
それでは、今年1年のお疲れ様と、来年もよろしくの気持ちを込めて、乾杯!
取引先やお客さまを招いた忘年会
社外の人がいる会では、招いた側として来てくれたことへのお礼を先に言います。会社の自慢や内輪の話は入れません。
〇〇株式会社の〇〇でございます。僭越ながら、乾杯の音頭をとらせていただきます。
本日は年末のお忙しいなか、お集まりいただき誠にありがとうございます。今年1年のお力添えに、心よりお礼申し上げます。
それでは、皆様のご健康とご発展を祈念いたしまして、乾杯!
友だち・バイト先の忘年会
気心の知れた仲間なら、ていねいな言葉はいりません。全員がグラスを持ったのを見てから、短く言い切りましょう。
みんな、今年1年お疲れ!
今年もこのメンバーで集まれてうれしいです。
来年もいい年になりますように、かんぱーい!
短い乾杯の音頭・少し笑いをとる乾杯の音頭
急に振られたときの「ひとこと乾杯」
当日いきなり「乾杯お願いします」と言われたら、無理に話をつくらず、ひとことだけで十分です。
そのまま使えるひとこと乾杯
- 「今年1年お疲れ様でした。来年もよろしくお願いします。乾杯!」
- 「1年のお疲れ様を込めまして、乾杯!」
- 「ご指名いただきましたので、短く。皆さんの健康を願って、乾杯!」
- 「来年もこのメンバーで笑えますように、乾杯!」
場をなごませたいときの面白い乾杯
笑いをとるなら、だれかをいじるのではなく、自分のことか、全員に共通の話にします。言ったあとはすぐ乾杯に入るのがコツで、ウケなくても気になりません。
- 「私の話が長くなるとビールがぬるくなりますので、ひとことだけ。今年1年お疲れ様でした、乾杯!」
- 「今年いちばんがんばったのは、たぶん今日まで乾杯を待っていた皆さんののどです。お待たせしました、乾杯!」
- 「来年の目標は、今日の乾杯の音頭より短い会議です。それでは、乾杯!」
- 「今年の嫌なことは、この1杯目で全部流しましょう。乾杯!」
上司が多い会社の忘年会なら、笑いは1つまでにしておくと安心です。
「ご唱和ください」の言い方と、乾杯の前後のマナー
発声のしかた
ていねいな会では、乾杯の発声の前に「ご唱和をお願いします」と言うことがあります。唱和は「声を合わせて言う」という意味なので、「乾杯!」の声をみんなでそろえる合図になります。
- グラスは胸から顔の高さまで上げる
- 「乾杯」は、ふだん話す声より1段大きく、語尾をのばさずに言い切る
- 言ったあとに軽くグラスを前に出し、近くの人とグラスを合わせる
- 乾杯のあとは「ありがとうございました」と言って座る(拍手が起きることも多い)
乾杯の人も、乾杯を受ける人も気をつけたいこと
- 乾杯の前に飲み物に口をつけない
- 目上の人とグラスを合わせるときは、自分のグラスを少し低くする
- ソフトドリンクやウーロン茶の人も、同じように乾杯に参加してよい
- 乾杯で飲みほす必要はなく、ひと口飲めばよい
「乾杯」という言葉は、もともと「杯を乾す(飲みほす)」という意味ですが、いまはジュースやお茶で乾杯することもふつうです。お酒を飲めない人に「せめて乾杯だけは」とすすめるのはやめましょう。
ぺ原人乾杯のあとに「お茶の人もいっしょに、どうぞ楽しんでください」とひとこと言えたら、それだけで気づかいのできる人だっぺ!
幹事向け:乾杯までの段取りと司会のセリフ

乾杯がスムーズに決まるかどうかは、幹事の準備でほぼ決まります。当日の流れを、時間の順に並べておきます。
| いつ | 幹事がやること |
|---|---|
| 1〜2週間前 | 乾杯をだれにお願いするか決めて、直接たのむ。はじめの挨拶の人がいるかも伝える |
| 前日まで | 「乾杯の前に、ひとことだけお願いします」と長さの目安を伝える。お店に乾杯の時間を伝える |
| 開始10分前 | 飲み放題なら最初の1杯をまとめて注文する。ソフトドリンクの人を確認する |
| 開始直後 | 全員の手元に飲み物があるか見わたしてから、はじめの挨拶 → 乾杯へ |
| 乾杯のあと | 乾杯の人にお礼を言い、歓談の時間に入ると伝える |
司会のセリフは、次の2つを用意しておけば足ります。
(はじめの挨拶のあと)「〇〇部長、ありがとうございました。続きまして、乾杯の音頭を〇〇課長にお願いいたします。皆さま、グラスのご準備をお願いします」
(乾杯のあと)「〇〇課長、ありがとうございました。それでは、しばらくご歓談ください」
会の最後の挨拶や手締めの段取りは、別の記事にまとめています。
くわしくはこちら:忘年会の締めの挨拶のやり方と例文
乾杯のあと、席の空気を温めるなら
乾杯が終わってしばらくは、近くの人とだけ話す時間になりがちです。料理が落ち着いたころに、テーブルごとにサッと遊べるものがあると、ふだん話さない人とも自然に会話が生まれます。
スマホのブラウザだけで遊べるパーティーゲーム集「ぺげ」は、アプリも登録もいらず、無料で遊べます。職場の忘年会なら、次の2つが使いやすいです。

票がちょうど半々に割れたら勝ち「イコラ」
みんなの票がちょうど半々に割れそうな「究極の2択」を作って、結果を予想し合うゲームです。だれかの失敗を笑う遊びではないので、上司や他部署の人がいる席でも遊びやすいです。
会話しながらNGワードを言わせる「NGナイン」
自分のNGワードを、ほかの人に言わせたらストライク、3つで三振という野球風のゲームです。ふつうにおしゃべりしながら遊べるので、乾杯のあとの歓談とそのままつながります。
あわせて読みたい:忘年会が確実に盛り上がる全員参加の無料ゲーム
忘年会の乾杯の挨拶に関するよくある質問
乾杯の挨拶は、はじめの挨拶と同じ人がしてもいいですか?
問題ありません。少人数の会や、時間を短くしたい会では、はじめの挨拶をした人が「それでは乾杯の音頭もとらせていただきます」と続けることもよくあります。その場合は、全体で1分以内におさめると聞きやすくなります。
乾杯の音頭でカンペを見てもいいですか?
見てもかまいません。ただ、乾杯の音頭は30秒ほどなので、最後の「〇〇を願いまして、乾杯!」の一文だけでも覚えておくと、顔を上げて言えるので見ばえがよくなります。
お酒が飲めないのに乾杯を頼まれました。ソフトドリンクでもいいですか?
ソフトドリンクで乾杯の音頭をとって大丈夫です。気になるなら「私はウーロン茶で失礼します」とひとこと言ってから始めると、まわりも気にしません。
「乾杯」と「献杯」はどう違いますか?
献杯は、お葬式や法事などで、亡くなった方をしのんで杯をささげるときに使う言葉です。声をおさえて言い、グラスは合わせません。忘年会のような慰労やお祝いの席では「乾杯」を使います。
「ご唱和ください」は必ず言わないといけませんか?
言わなくてもかまいません。社外の人がいる会や、人数の多いホテルの会場ではていねいに聞こえますが、部署やチームの忘年会なら「グラスのご準備はよろしいでしょうか」だけで十分伝わります。友だちどうしなら「せーの、乾杯!」でもかまいません。
まとめ
まとめ
- 乾杯の音頭は30秒(150字)ほど。はじめの挨拶がなければ1分以内
- 「ひとこと」「グラスの準備」「乾杯!」の3つだけ言えば十分
- 会社なら、はじめの挨拶の次の人か、3番目くらいの役職の人にたのむ
- 幹事は1〜2週間前にたのみ、長さの目安もいっしょに伝える
乾杯の挨拶は、うまく話すことよりも、みんなが気持ちよくグラスを上げられることがいちばん大事です。例文を1つ選んで〇〇を埋め、声に出して1回読んでおけば、当日はあわてずに言えます。
ぺ原人最後の「乾杯!」さえ元気に言えれば、それで100点だっぺ!




